ピアニストから上場リフォーム会社の社長に。次は世界を目指したい | 株式会社ニッソウ 前田浩社長

今回は東京都世田谷区に拠点がある上場リフォーム会社、株式会社ニッソウの前田浩社長に、上場するためにした努力や会社の強み、将来の展望をお聞きしました。

ピアニストからリフォーム業界に飛び込んだ

−−御社の事業内容を教えてください。

うちは年間1万件超の工事をする総合リフォーム屋です。何でもやるリフォーム屋で、特に修繕のような小さい工事が得意な会社です。

例えば、「ちょっと汚れちゃったからペンキをそこだけ塗ってくれ」だとか「水道から水が漏れてるからそこを最小限に直してくれ」といったご要望にお応えしています。最小限度に直すっていうのが修繕の基本的概念です。

−−対応可能エリアを教えてください。

東京近郊を中心に対応しています。近郊とは言っても、埼玉県や神奈川県といった県外エリアでも対応可能です。

−−社長のご経歴を教えてください。

僕は18歳から22歳までピアノ弾きをしていました。それを4年間やって、22歳のときに「独立できる商売はないかな」と探して飛び込んだのが内装リフォームの世界でした。

内装工事の会社に面接に行ったら、たまたまそこの社長さんも元歌手で運命的だと意気投合して、そこで半年間修行しました。

その後、1年半くらいの間にいろいろな職人さんのところでアルバイトをさせてもらいました。内装だけでなくて、塗装屋さんにも入ったし、大工さんにも入りました。それでリフォーム業界のことを幅広く知りました。

そして、24歳で個人事業主として独立しました。軌道に乗った25歳の時に現在の「株式会社ニッソウ」という名前に組織変革して、今年で33年目になります。名前は「日本一の改装、内装の仕事をする」という意味でつけました。

取引相手をどんどん広げていった

−−設立当初から変化された部分はどんなところですか?

今はプロフェッショナルになったから、相手もプロの方になりました。現在は不動産業界から仕事をもらっています。設立当初は一般のお客様、つまりBtoCという形で仕事していましたが、今は不動産屋さんと取引しています。その道のプロである不動産屋さんから仕事をもらうことができるようになったことは大きな変化ですね。

−−取引するうえで重要視されているところはどこですか?

やり取りの正確性と言うか。仕事をする前にはやり取りがありますよね?例えば、どういう工事をするか、向こうはレスポンスをしっかりくれるのか、レスポンスは時間通りに返って来るかといった点を見ています。

プロとしての仕事ができるのかという点は技術者同士なので、そこは当たり前として、ビジネスとしての作法ができるかどうかというところを重視しています。仕事ができるかどうかはそこから見え隠れすることが多いので。

あとは、基本的なこととして組織がしっかりしているかは絶対にチェックしています。反社会勢力じゃないことは当たり前ですし、法人登記や免許があるかは必ず見ています。

上場するため、他社と違う強みを育てていく

−−上場されるときに努力されたことや御社の強みを教えてください。

同業者と同じ事をしていてはダメですよね。他社がやらないようなことをするのが上場のコツです。

うちの強みは不動産会社に特化しているということ。それから、修繕といった小さい仕事も喜んでやること。実は修繕を喜んでする会社はなかなかいません。

他の会社にとって修繕は仕事の規模が小さく、利益も大きく出ないので嫌われることが多いです。なので、うちはそこを逆手にとって修繕に力を入れています。

もちろん、そうしたとしても同じようなことをしている会社はいっぱいありますが、抜きん出て他社と違うことをした場合には、「ここの会社はすごいよね」と認めてもらうことができます。

他社との違いを1つ2つと並べていくことが大切です。他社との明確な違いは絶対的に1つはなくてはいけません。

−−施工管理者も募集されているそうですが、どのような人材を求められますか?

施工管理者に求めるものは若くて、経験があることです。経験がないと施工管理者はできないと思っているので。若くて、他の会社では給料が安く、出世が望めない状況でも、うちの会社に来てくれると、まだまだ会社も小さいので、役員にもなれるし、これから給料も出す気満々な会社です。

うちの会社は社員には職人さんが1人もいません。全体の7割の社員が施工管理者で施工管理を中心にするリフォーム会社です。

社員はみんなプロ意識が高く、会社の雰囲気としては大人の会社という感じです。プロ意識が高いからこそ信頼し合って仕事ができます。

−−今後の展望について教えてください。

全国展開もしていきたいし、もっと言うならばアメリカなんてかっこいいことも言いたいですが、その前に東南アジアにも進出していきたいなというのが僕の夢です。

東南アジアを選んだ理由としては、親日的な国が多いので日本の企業が受け入れられやすいという点に着目しました。まずは香港、シンガポール、マレーシア、ベトナム、フィリピン、インドネシア。その辺から攻めて、ゆくゆくは西欧諸国などにも展開していきたいと気持ちもあります。

そのうえで課題としているのは、ジャパンクオリティとローカルプライスです。日本の品質の良さは世界の誰もが知っていますし、それを裏切らない品質であること。あとは、現地に合わせた安い値段で仕事をすることです。ジャパンクオリティとローカルプライス。こんなに都合のいい話はないと思いますが、ここが課題になります。

そのために、現地の外注先を探しています。良いところに出会うというか、良いものを私たちが教育して高めていくところまで考えています。

さいごに

上場する際に必要なことや会社の強み、将来の展望をお話いただいた前田浩社長。若くて経験のある施工管理者を募集されているそうです。

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