上下関係ではなく横のつながり。お客様のために力を合わせる一つのチームでありたい|株式会社あおぞら建築工房 荻野宗一郎社長

大阪府茨木市に本社を構え、リフォーム案件を中心に事業展開されている株式会社あおぞら建築工房。ご兄弟で経営に取り組む荻野宗一郎社長に、これまでの歩みや将来展望について伺いました。

リフォーム、リノベーションに強み

−−おもな事業内容を教えてください。

注文住宅の建築などもやりますが、強みはリフォーム工事です。一般のお客様宅や店舗などのリフォームをはじめ、マンションリノベーションも数多く手がけています。

また、最近では漏水案件も増えています。漏水そのものの修理ではなく、漏水で被害の出た建物の修理ですね。

−−漏水案件とリフォームの案件に違いはありますか?

違いは大きいです。リフォームとはお客様が住まいをより良くしようと考えて依頼される、いわばプラスの工事。一方、漏水案件というのはマイナスの状態から元に戻すのが基本ルールです。

なおかつお客様もやりたいからではなく、しょうがないからやるというスタンス。お客様とのコミュニケーションもリフォームの場合とはまた違って、結構難しいんです。

−−荻野社長が建設の世界に入った経緯を教えてください。

もともと父が工務店を経営していて、私も小さいころから木の匂いのする現場へ連れて行ってもらうのが好きだったんです。それで建築の専門学校を卒業したのですが、一度外の飯を食っておこうとまず大手ハウスメーカーに施工管理者として就職。

そこで10年くらい働いたあと、帰って来てくれと言われて大工の弟と二人、父の会社で働くことになったんです。

−−当時はどんなご苦労をされましたか。

ハウスメーカーに入社して2、3年目に現場を任されるようになったのですが、その直後に阪神淡路大震災がありました。そこからの復興で住宅建築ラッシュでしたから、当時は同時に10数件の物件を担当しました。ろくに自宅にも帰れず、一つの現場に行けるのはせいぜい週に一度くらい。お客様や業者さんとろくに話もできず、怒られてばかりの毎日でした。コミュニケーションがいかに大切かをそこで痛感しました。

あおぞらの爽快さをお客様へ

−−実家の会社を継がれたのですか。

いえ、父はもう亡くなったのですが「自分が作った会社だから自分一代で終わらせる」と望んだので弟と2人で仕事を始め、あらためて会社を設立しました。

弟と一緒に車で現場へ通いながら社名をどうしようかと考えていたころ、すごく天気の良い日があったんです。青空がパーッと広がってとても気持ち良くて、お客様にもこんな気持ちを味わっていただける仕事がしたいと思った。それで社名に「あおぞら」を入れたんです。

−−会社は大阪の茨木市ですが、対応エリアはどの辺りですか。

基本的には依頼があれば遠方にも行きます。以前は東京や静岡の現場を受けたこともありますが、最近は社長業も忙しくなってきたので遠方であまり長期の仕事は控えるようにしています。他のお客様との兼ね合いも考えながら柔軟に対応しています。

−−お仕事上で大切にされているのはどんなことでしょうか

うちではリフォームしたいというお客様に、予算より前にまずやりたいことを全部伺うんです。それで見積もりを出すと当然すごい金額になりますが、そこからご予算に合わせて内容を詰めていきます。

その中で「これとこれは一緒にやった方が得ですよ」とか「これはやらない方がいい」「今じゃなくてあとでいいんじゃないですか」など、プロの視点で提案していくんです。だから、うちはお客様とのお付き合いは長いですよ。

父から引き継いだお客様の中には、親子二代のお付き合いという方もいらっしゃいます。

−−ご兄弟の間ではどんなことを大切にされていますか。

弟とは10歳くらい歳が離れているのですが仲が良くて、意見が食い違うことがあっても遠慮なく議論し合っています。弟も本当にお客様を大事にしている人間ですからね。

会社を作って私が社長になりましたがいずれ弟にやってほしいと思っているので、少しずつでもいいからいろんなことを勉強してほしいと伝えています。資格も、取れるものは取ってくれと。

キーワードは「人と人とのつながり」

−−コロナ禍の影響はいかがでしょうか。

リフォーム事業を展開されていたお得意様があって、その7割をうちで受注していたのですが、コロナ禍の影響で事業を撤退されてしまいました。これは痛かったですね。一方、漏水案件については何があろうと工事しなければなりませんから、こちらは影響ありません。

−−今後の課題を教えてください。

第一に人材確保です。現在でも本当にいい職人さんに恵まれているのですが、まだ仕事の依頼をお断りすることも少なくないので、もっと機動力を上げていきたいと思っています。

あとは、売り上げのアップですね。その上で、今は大工をやっている弟を現場管理に戻したいと思っています。お客様から信頼され好かれるという点ではすごい力を持っていると思うので、その力をもっと対お客様の部分で活かして欲しいですから。

−−どういった職人さんを求めておられるのですか。

チームとして仕事ができる業者さんです。もちろん一定以上の技術があって、かつ業者さん同士でコミュニケーションが取れる方だと嬉しいです。

元請けさんや現場監督に対してもただ言いなりになるのでなく、おかしいと思うことはちゃんと言ってくれた方がいい。一方で、できるのにできないとごねたり、すぐにお金の話をしたりするような方とはお付き合いしたくないですね。

業者さんだけでなく元請けさんに対しても、うちはちゃんとディスカッションさせてもらってその上で仕事をさせてもらうというスタンスです。仕事をする上でのキーワードは「人と人とのつながり」、これに尽きます。

−−これからもその姿勢を貫いていかれるのですね。

そうです。末永いお付き合いをさせていただきたいですし、できないことはっきり「できない」と言います。特にそれをやったらお客様に迷惑がかかりそうなときには、相手が元請けさんでも固くお断りします。

逆に、当然ながらできることは精一杯やらせていただきます。そういう姿勢で今後も歩んでいきたいと思っています。

さいごに

「つながり」や「コミュニケーション」という言葉を幾度となく口にされた荻野社長。仕事にかかわる全員が、お客様の満足という同じゴールを目指す仲間でありたいという熱い思いが伝わってきました。

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