建物を建てるには様々なものが必要になってきます。コンクリートや鉄鋼、金属、断熱材など数多くの材料を使って建築します。しかし”Primitive Technology”では、その名の通り原始的な技術で森にあるものだけを建築材料として小屋を建てました。石を削ったもので木を切り、土と粘土で窯を作り、瓦を焼き、石を組み上げることで建築します。その建築の様子を撮影した動画が投稿され、投稿からまだ1カ月経ってないというのに再生数が200万回に届こうとしています。壁・屋根・開閉式の扉があり、さらには床暖房まで備わっている小屋の建築の様子をぜひご覧ください。
まずは石斧を使って枠組みとなる木材を収穫します。
小屋の間取り図は2m×2mの正方形で、柱を6本立てます。4角の柱の高さは1m、2本の棟持柱は高さ2m。屋根の棟と梁には木槌と石ノミでほぞ穴を掘り、割れたり避けたりするのを防ぐために焼きいれられ、ほぞ継ぎされています。垂木はツルで結んで、枠組みの上で載せられさらに結ばれています。
次は瓦を焼くための窯を作ります。火格子は直径25cmの土の円盤で火が抜けるように19個の穴があけられています。
幅・深さともに25cmの穴を掘って火格子を置き、その上に泥を積み重ね、窯を作ります。
瓦の型枠は、ヤシの木を曲げて長方形に折り、これを20枚分作ります。
瓦は、粘土と土を混ぜたもので作ります。型枠に合わせて伸ばしていき、片側は瓦桟に引っ掛かるように上端に突起を作っておきます。そして火の近くにおいて乾燥させます。乾燥したら約4時間、窯で焼きます。
25回にわたり焼きあげられた瓦の数は合計450枚。そして丸瓦を15枚作り屋根に葺いていきます。
土壁の土台として石を小屋の周りに並べていきます。そして片側の床を通過するようにくぼみを掘って、くぼみをふさぐように石を並べ、泥で隙間を埋めます。このくぼみの端で火を焚くと、煙と熱が逆端に流れていき、部屋の中を暖めてくれます。
床暖房ができたら土壁をつくります。窯の近くに掘った穴から土を集め、石の上に積んでいきます。
最初の何層かは土だけを積み重ねていきましたが、土の量を削減するために壁の上に石を置き、それを包むようにして壁を作っていきます。
最後に木の棒で作った扉を取り付けて完成です。
季節外れの雨に降られて作業が中断するなどアクシデントにも見舞われつつも、102日間をかけて立派な小屋が完成しました。今回建てた小屋は全面が覆われていて部屋の中が暗いため、次に建てるときは光を取り入れる窓を取り付けたいと、次のプランを語っています。これからどんな建物を原始的な技術で建ててくれるのかとても楽しみです。
Primitive Technology
https://primitivetechnology.wordpress.com/
Building a tiled roof hut
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