世界よ!これが大工のかんな捌きだ!

木材の仕上げに使われる鉋(かんな)ですが、古代~中世では槍鉋やチョウナなどが使われていました。

名前の通り槍のような形をしていて押しても引いても使うことができます。横に映っているのは槍鉋を用いて生じる鉋屑。

かんな1

鉋と聞いて最初に思い浮かぶであろう四角形の木製の台に刃を組み込んだ形の台鉋は室町時代に中国から伝えられたそうです。日本の鉋は引いたときに削れるようになっていますが、ヨーロッパや中国の鉋は押したときに削れるようになっていたり持ち手となる棒が装着されていたりするものが多いそうです。

そんな独特な進化を遂げた鉋を使っている様子を撮影した「鉋(かんな)の使い方 | How to use a KANNA」を見た海外の人は、

・想像を絶するくらいの凄い職人技だ。

・優れた職人技は見ていて気持ちがいい。

・日本のこの工具は形が面白いね。高さがなくて横に大きいんだ。俺も一度使ってみたい。

・鉋屑がもの凄く薄いな、おい。

・電動工具が多く使われるようになってきた今、こういった技術が失われないことを願うばかりだ。

・技術もすごいけど、工具の切れ味も恐ろしいね。

といったコメントを寄せています。

 

そして、なんと日本には鉋の全国大会が存在するのはご存知でしょうか。それは「削ろう会」という会が開催している全国削ろう会大会です。そこでは大工さんをはじめとする木造・木工関係の職人さんのほか、その工具を作る鍛冶師さんも参加して交流をはかっています。こちらの大会で行われる「うす削り競技大会」では、全国から集まった腕自慢が木材を削った際に出る鉋屑の薄さを競っています。その様子を撮影した動画「Kezurokai, Planing Competition Finals 2012」も投稿されており、

・芸術だ!

・なんてすばらしいんだ

・ギターの製作者としては、この技を可能にするために自分の道具に施している手入れの素晴らしさを高く評価します。雑に扱っていたらとてもこんな芸当は出来ませんからね

・鉋屑を食べてみたいと強い衝動に駆られるのはなぜだろう。

と同じく驚きと称賛とジョークが寄せられていました。

2012年大会を優勝したその薄さは何と9ミクロン(9 / 1,000ミリ)という驚異的な薄さ!

 

この全国削ろう会大会では他にも丸太切り競技や伝統木組みや継手、土壁・珪藻土塗りの実演なども行われており、日本の伝統的な技術や文化を後世につなげていくことも目的としています。全国削ろう会大会は次回大会の開催も決定しており、来年の5月14・15日に岐阜県で行われます。今年開催された神戸大会の様子をまとめた動画も削ろう会から投稿されていて、うす削り大会や、マサカリやチョウナをつかった製材の様子などを少しだけ見ることができます。

 

出典元動画

宮大工の道具「槍鉋」Shrine carpenter Tool

https://www.youtube.com/watch?v=aZarAYS0ZlM

鉋(かんな)の使い方 | How to use a KANNA

https://www.youtube.com/watch?v=21Mu0ldn8rY

Kezurokai, Planing Competition Finals 2012

https://www.youtube.com/watch?v=v3Ad6tBdLbM

削ろう会HP

http://kezuroukai.jp/index.html

Youtube 削ろう会神戸大会チャンネル

https://www.youtube.com/channel/UCdLzfXNwVN8TCWNNRYzwIZA

(参考)鉋 – Wikipedia

https://ja.wikipedia.org/wiki/鉋

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