技術士2次試験の科目負担が削減に!?

 文部科学省は2019年度から、「技術士」の最終試験となる2次試験において、科目選択の類似や重複の傾向があったものについて再編・統合し、現状20部門で96ある科目数を69科目に圧縮し負担減とする方針としています。
ここでは、「技術士」とはどのような資格であるか、また、試験の変更内容などについて解説します。
 
 

「技術士」とは?

 「技術士」とは、技術士法に基づく国家試験であり、試験に合格し登録した人のみに与えられる称号となっています。この称号を持つ人は、科学技術に関する実に高度な応用能力が備わっている人物という認定を受けているという意味であり、この分野に携わる技術者にとって最も権威のある資格とされています。
技術士の試験には各「部門」が設けられており、機械、化学、建設、水道、水産など20程の部門があります。その中で建設部門についてピックアップしてみると、受験者数はおよそ1万人、合格者数は約1,400人、合格率約14%という非常に難しい試験となっています。(合格率は2次試験)20部門のうち、建設部門は圧倒的に受験者、合格者が多くなっており、土木も含め技術士が求められる環境下の業態であることがうかがえます。

 
 

見直しとなる技術士2次試験の内容は?

 技術士分科会の制度検討特別委員会によると、見直しとなる編成内容は、上下水道部門の「上水道及び工業用水道」に「水道環境」を統合すること、衛星工学部門の「大気管理」「空気調和」「建設環境」の3科目については、「建築物環境衛生管理」として統合することなどが検討されています。
気になる建設部門については、選択科目の見直しはないものの、「都市および地方計画」「電力土木」「建設環境」以外の8科目についてはその内容を見直すことが検討されています。例に挙げられているのは、「道路」「トンネル」「河川、砂防及び海岸・海洋」「港湾及び空港」にはそれぞれ維持管理の関連事項について追加される可能性があるなど、関連する事柄についても範囲となるようです。
資格試験に限らず、大学のセンター試験においてもマーク方式から記述式が増えるなどの新システムが検討され、関連する思考力などが求められる流れがあります、国家資格試験は改定される機会の少ない試験ですが、今後の動向は注目したいところです。新しい試験方法についての正式な省令と告示は2019年4月1日を予定しています。

 
 

技術士(建設部門)の役割は?

 20部門の中で圧倒的な受験者となっている技術士の建設部門ですが、どのような場面において特にメリットが感じられるのでしょうか。
実際に技術士(建設部門)を取得している資格者によると、「クライアントや社内からの信頼」が得られたと実感している人が多いようです。クライアントに対しては「名刺に技術士と書いているだけで対応が変わる」「容易に信頼が得られる」「印象が良く提案がしやすい」などの意見が多く、資格のステイタス度はかなり高いと感じられます。また、社内においても「技術力を持っていると一目置かれる」「技術者同士での信頼関係が築きやすい」など高い評価を得られるようです。
クライアントに対しても、社内に対しても、共通して感じているのは「信頼感」のようですね。建設コンサルタントとして欠かせないと考えている人も多く、業務上で活躍できる場はかなり多いのではないでしょうか。実際の技術士(建設部門)の合格率をみれば、容易なものではありませんが、その分需要も多く受注にも繋がる有利な資格であるといえるでしょう。今回の見直しが難易化するものであるか、簡易化するものであるか、告示後の情報にも注目していきたいですね。
 
 
 
(参考)
 文部科学省 
  http://www.mext.go.jp/
 日刊建設工業新聞 
  http://www.decn.co.jp/
 日経コンストラクション 
  http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/

 


ライタープロフィール
 
ペンネーム GOKURA
 
住まいのプロ。注文住宅業界に15年以上従事。
現在は在宅で、家づくりのサポート業務・営業企画を行う傍、ライターとしても活動。
注文住宅に関する管理業務を一気通貫して経験しており、リフォーム、不動産関係を得意とする。

コメントする

Your email address will not be published.


*


CAPTCHA