今回は東京都八王子市を拠点として、内装フローリング床工事をされている津谷道次さんにフローリングのお仕事に対する熱意や大切にされていることを伺いました。
フローリング業界の変遷
−−御社の事業内容を教えてください。
内装工事のうちフローリング床工事をしています。内装工事といっても屋根、床、壁、キッチンといったようにいろいろな部分があります。その中で、床に関してはフローリングという分野があります。
フローリングを形成しているものもいろいろあって、専門業界では一般的に木のフローリングのみをフローリングと言うのですが、CF、タイルカーペット、塩化ビニルといった他の種類もひっくるめて一般的にはフローリング工事と呼ばれています。
私はビニールを扱う施工もやっていますが、特に木のフローリングを得意としています。体育館や学校の教室に貼ってありますよね?あれが木のフローリングです。それを長年やっていました。しかし、今は木のフローリングのみの工事はなかなかありません。
−−昔はどのような床工事が主流だったのですか?
床を保護する分野における歴史としては、初めは床に敷くものと言えば絨毯が主流でしたが、そこにダニが出てくると言うことで絨毯からフローリングに変わっていったのです。木のフローリングにですね。それが大体20年前です。
それから「これじゃちょっと傷にもなるし、単価面、製造面でどうにかならないか?」ということでビニールにしてしまったのです。身近なところで言うと、オフィスやスーパーマーケット、デパートのような綺麗でピカピカした床がそれにあたります。
昔はフローリングと言うと木が一般的だったのですが、木の板をメーカーが改良してビニールが主流になったのです。それもフローリングと呼ばれるようになりました。
ビニールというのは要するにタイルカーペットのことです。ビニールタイルやフロアタイルとも呼ばれています。CFというのはキッチン回りでよく使用され、雑巾で拭いても大丈夫なものを指します。
このようにフローリングと言っても種類は分かれています。その中で私は木のフローリング工事を専門にしています。
−−対応エリアを教えてください。
東北の方は山形、関西の方は豊田まで行ったことがあります。必要であれば出張も積極的に行きます。基本的には埼玉県、千葉県、東京都といった関東エリアの対応が多いですね。
−−今の仕事に携わるようになったきっかけを教えてください。
もともとはトラックの運転手をしていました。石膏ボードというものがありますよね?どこの家庭にもあるような壁にクロスを貼ったものですね。
その石膏ボードをトラックで運んでいました。当時、うちの兄貴がフローリングの営業担当を偶然しており、今でも残っているような会社で製造から販売までおこなっていました。兄貴に誘われてその会社に入ったのがきっかけです。
−−独立されたきっかけを教えてください。
リーマンショックがあり、今まで長くやっていた会社も厳しくなりました。みんなでパンフレットを配ってあちこちにPRしたこともありました。その前は学校や商業施設の施工もしていてゼネコンにも行き来していたのですが、急に景気が悪くしまって。
その当時は一般家庭がリフォームをするというのはあまりなく、学校関係、施設、大使館といったところがリフォームの中心でした。
それから、一般のリフォーム関係の仕事がだんだんと増えていって、独立してリフォーム関係の仕事をやった方がいいかなということで決めました。
−−設立当初に一番苦労されたのはどういったところですか?
お得意様を見つけるまでは苦労しましたね。人とのつながりでだんだんと取引先を増やしていったので、丁寧な仕事をしていくことを積み重ねて今に至ります。コロナウィルスが流行するまでは休む間もないほど多くのお仕事をいただいていました。
納得のいく仕上がりにこだわる
−−お仕事に対するこだわりはどのようなところにありますか?
やはり仕上がりにはこだわりがあります。いい加減な仕事はしたくないので、そこは大切にしています。モットーはとにかく自分の納得がいく仕上がりのフローリングを施工していくことですよね。
仕上がりには自信があるのでフローリングだけではなく、傷付いてしまったところを元通りに直すリペアという仕事にも携わったことがあります。
−−強みを教えてください。
人に負けたくないと常に向上心を忘れずに技術を磨いています。以前に日本大学の大きい体育館などをやっていたときは、若い職人たちと一緒にやっていましたが、スピード感も負けたくないという気持ちでやっていました。
大きい現場をやるときは他の職人と連携して進めることが必要になってくるので、誰かがモタモタしていることは許されません。
そういう環境で38年もやっていて「俺はこれができないから仕方ないんだ」と諦めたことはありません。人に負けたくないという競争心を常に持ち続けて自分の技術を磨いていくことを38年間積み重ねてきました。
生涯フローリングの仕事をしていきたい
−−今後の展望について教えてください。
この仕事で一生終えたいという気持ちでやっているので、とにかくフローリング工事を生涯続けていくために健康には気を付けていきたいですね。
職人としての心構えという点では職人は死ぬまで勉強ですから、新しい技術を取り入れていく意欲をこれからも持ち続けていきたいですね。
業務としてはフローリングに関連するような仕事も幅広くやっていきたいと考えています。
さいごに
フローリングのお仕事に対する熱意や大切にされていることをお話ししてくださった津谷道次さん。生涯フローリングに情熱を注ぎ続ける津谷道次さんにご興味がございましたら、下記ページからご連絡をよろしくお願いいたします。