北海道で父とともに1から立ち上げた会社|株式会社狩野建設 狩野正光社長

今回は北海道旭川市で主に木造工事をされている株式会社狩野建設の狩野正光社長に北海道で1からお父様とともに会社を立ち上げられた経緯や苦労。また、北海道独自の建物技法や20年の経験があるからこその強みに関してお話をお聞きしました。

独立して父とともに会社を設立

−−御社の事業内容を教えてください。

北海道の旭川近郊で主に木造の大工工事をしています。

鉄筋コンクリート造、鉄骨造の内部ドア枠の取り付けや木窓枠、木床工事など木に関する大工工事全般を行っています。また、一般住宅のリフォームもおこなっています。

−−今のお仕事に携わるようになったきっかけを教えてください。

はじめは父が建設会社で大工をしていた関係で、父の手伝いで一緒に仕事をすることから始まりました。その後、父の勤めていた会社に正式に入社という形になりました。

それから、その会社が倒産してしまい、友人の親が建築会社を経営していたので、父とともにそこに入社し、父とは別々の現場に行くことが多くなりました。

独立したきっかけとしては、自分で営業してさらに仕事をしていきたいと感じていたからです。おかげさまで、父とともに個人事業主としてどんどんお仕事をいただくようになりました。

父は帳簿つけたり経営の仕事は得意でないということで、7年くらい一緒に個人事業主として活動してから、法人成りし、私が代表になる形で株式会社狩野建設を設立しました。

−−会社を始められた中で一番苦労したところはどこですか?

経営者として仕事のスケジュールを組んでいくところですね。例えば、1週間後から開始する予定だった仕事が1週間伸びて2週間後となった場合、スケジュールを空けておいたその1週間の仕事はどうしようかなという。

その間に他の依頼をいただいても、その工事期間が1か月の契約だと元々ある2週間後の仕事があるので依頼を受けたくてもスケジュール上、受けられないということもあります。そこを上手く調整して常に仕事ができるスケジュールにしていくことに苦労しました。

木造工事一筋20年、様々な技法の習得は今も欠かさない

−−御社がされている「在来工法」はどのようなものですか?

日本に昔からある工法で、柱と梁を組み合わせて建物を組んでいきます。昔からの工法を受け継いでいきたいと思い、古来からの大工仕事のメインであると考えている在来工法を用いています。

最近の他の工法だと、初めから壁ができていてクレーンでそれを配置して建てていくというものもあるのですが、それだと後々リフォームがしにくくなります。壁で構造計算をして、その壁によって建物の耐久性をもたせていたりするので、リフォームする際にその壁を壊してはいけないという制約ができてしまいます。

面積や改修の内容、規模にもよりますが、一般的な小規模な間取り変更等のリフォームでは在来工法の場合、他の枠組み工法等から見ると制限が少なことが多いため、私たちは主に在来工法で施工をしています。

−−寒冷な北海道の気候に合わせた建物の建て方はどのようなものですか?

一般的な建物とは建物自体が違いますし、中身の断熱材も違います。特に大きく違うのは、雪を意識した加重計算がされていることです。雪の重さに耐えるために梁や柱が太くなっています。

また、建物の基礎も洪水があっても流されないくらいにしっかりとつくられています。冬が来ると寒さで基礎も凍結してしまうので、基礎自体が深くなりそこからアンカーボルトで柱と基礎をくっつけています。そのことにより丈夫な基礎となっています。

このような工法を始め、お客様に幅広いご提案ができるように様々な知識を日ごろから取り入れることを心がけています。一から会社を設立し、経営することができているのも積極的に知識を吸収しているからこそできていることだと思っています。

プロとして誇りのある仕事を

−−お仕事における強みはなんですか?

前に勤めていた会社でリフォームをしていたということもあり、リフォームは得意です。20年の経験があるので幅広い木造工事ができます。木をいじることに関しては鉄筋コンクリートの内部打ち付けもそうですし、木に関する工事であれば幅広く対応できます。20年の経験を積んでいるので一般住宅の木造の建物に関しては詳しい会社だと思います。

−−お仕事に対するこだわりを教えてください。

ちゃんと「職人」であることには特にこだわっています。お客様に「これをこういうふうにしてほしい」と言われたら、プロである以上「できない」と答えてはいけないと思います。やはり、こちらはプロとして仕事をしているので。

今はネットで調べたら一般の方でもDIYなどができる時代なので、それよりもこちら側はできなくてはいけないと思っています。一般の方が少しやり方を見てできるような仕事をしてはプロとして駄目だと思っています。

お客様の中でもDIYが得意な人がいらっしゃって、うちに頼んでいただいた理由を伺うと「自分ではできないところをやってほしいから」とおっしゃっていました。そういったことからも、一般の方の技術でできる範囲の仕事ではいけないと思っています。

そういうところは特にこだわっているので、色々な工事の仕方を経験から学ぶことを大切に20年間大工一筋でやっています。例えば、「この建物は何年前に建てられたからこういう収め方だな」といったところを目で見て学んでいます。リフォームの仕事の際にもそのことは活かされていて、お客様から「ここに窓を付けたい」とご相談があったときにも「ここの壁は抜けないですよ」と経験から目で見て判断ができます。

−−これからの展望はありますか?

今後の目標としてはハウスメーカーのように一式工事ができる会社になりたいと思っています。あとは選択肢として、不動産とつながっている建設会社をつくることも考えています。自分のところで物件をもってやっている会社もありますし、様々な選択を想い描いています。

さいごに

一から会社を設立した苦労や20年間リフォーム一筋でお仕事されていることの強みをお話くださった株式会社狩野建設の狩野正光社長。新しい従業員の方も募集されているそうです。

株式会社狩野建設にご興味がございましたら、下記ページからご連絡をよろしくお願いいたします。

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