建設業界のIT革命!? i-Construction!

 今建設業界にもIT化の波が押し寄せています。
2015年12月11日に開催された第一回i-Construction委員会 を皮切りに政府主導の建設現場に対するIT技術導入が加速しています。この記事では建設業界のIT技術導入に深く関わるi-Constructionについてご説明していきます。

 

そもそもi-Constructionって?

 i-Constructionとは、国土交通省が提唱・推進する「「ICT の全面的な活用(ICT 土工)」等の施策を建設現場に導入することによって、建設生産システム全体の生産性向上を図り、もっと魅力ある建設現場を目指す取組」です。
なかなか聞きなれないICTという言葉ですが、ICTとは情報処理や通信に関する技術やサービス設備などの総称です。つまり、i-Constructionを分かり易くすると言い換えると「情報処理技術を建設現場に導入する事により、建設業をより効率的で魅力あるものに変えていく取組」という事になります。
 
 

なぜi-Constructionを推進するの?

 現在の建設業界は深刻は人手不足と若い担い手が少ないという二重苦の状態にあります。
この現状を打破するべく、人手不足はICTなど導入による生産性向上により、若い担い手を増やし・育成していくために、より魅力ある業界に変えていく必要があります。
2017年1月4日の国土交通大臣の会見内で以下の発言がなされました。「人口減少社会でも、社会のあらゆる生産性を向上させる事で、経済成長を実現させる事ができる」「本年を「生産性革命元年」と位置づけ、国交省の総力を挙げ、生産性の向上に向けた取組みを進めたい」
また、安倍総理大臣は 2017年9月12日に行われた「第一回 未来投資会議」内で以下の発言をされています。「本日、早速、第一弾として、第4次産業革命による『建設現場の生産性革命』に向け、具体的な方針を決めました。」「建設現場の生産性を、2025年までに20%向上させるよう目指します。」「3Kのイメージを払拭し、多様な人材を呼び込む事で、人手不足も解消します。全国津々浦々で中小の建設現場も劇的に変わります。」
これらの発言から行政が深刻に建設業界の現状と向き合っている事がわかりますね。裏を返せばそれほどまでに現在の建設業界は深刻な状態にあるとも言えるわけです。この現状を打破するための方法として、i-Constructionが推進されているのです。
 
 

i-Constuctionに関する機関は?

 i-Constructionの推進機関として、「i-Construction推進コンソーシアム」が存在します。
i-Construction委員会の発足から約10ヶ月後の2016年10月14日に準備会が開催され、翌年1月30日に発足した機関です。
様々な分野の産業界・学校・官公庁が連携して、IoTや人工知能などの革新的技術の現場導入や、3次元データの現場活用などを進めています。
また、コンソーシアムに設置した技術開発・導入WGの会員さんを対象にアンケート調査なども行っています。
 
 

i-Constructionの推進でどのように変わっていくの?

 i-Constructionの推進即ちICTの現場導入により、大きな恩恵を受けるのは大規模な土工工事やしゅんせつ工事などが例に挙げられます。
現時点のICTが、測量・土木工事施工管理・検査技術基準関連の工数削減を強みとしている為です。ドローンを使用した測量・検査は正確で早く、作業員を危険に晒さないなどのメリットがあり、実際にICTを導入して工事を行った会社のフィードバックでも工数削減に繋がったとされています。
また、ビックデータを利用して熟練の職人さんの技を新しい担い手達に継承するなどのICT活用案もありますが、まだデータ量が少なく運用はなされていないようです。
しかしながらICTの導入は順調に進んでおり、2017年度末時点で730件のICT導入工事が公示され、将来的には全国390拠点での講習会が予定されるなど具体的計画がしっかりと組まれています。
序盤は大手が率先して導入を行ってく事にはなると思いますが、近い将来2025年を目処に中小企業にもICTは浸透していくのではないでしょうか。
i-Constructionの導入・推進により、国民全体の生活基盤を形成する建設業界の今後が明るくなっていく事でしょう。
 
 
最後まで読んでいただきありがとうございます。
では、今日もみなさんご安全に。

 
(参考)
 国土交通省 
  http://www.mlit.go.jp/
 首相官邸HP 
  https://www.kantei.go.jp/

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