大工さんの職人技を紹介した動画がYoutubeに投稿され、海外のインターネット掲示板で話題になりました!再生回数もなんと150万回以上にのぼっています!
その動画では「金輪継(かなわつぎ)」という、木造建築の継手を紹介しています。両方の木材の口を同じ形に刻み、それを組み合わせて栓を差して固定する技法で、釘やボルト、接着剤を使わずに木材のみで接合しています。特に引っ張りやねじれに対して高い強度を持っていて、柱や梁、桁をつなぐために用いられています。金輪継のような複雑な仕口をもつ継手は、対応できる機械が少なかったり、機械だと反りなど個々の木材の特性に対応できずに正確な加工ができなかったりするなどの理由で、一つひとつを職人による手作業で加工しています。動画内(https://www.youtube.com/watch?v=W1pvUlQgYtk)ではそのような手作業で加工された二つの木材を組み合わせる様子を映しています。
こちらがその木材。上側は少しずつずらして刻んであります。
(出典 : https://www.youtube.com/watch?v=W1pvUlQgYtk)
このようにしてずらして刻まれた隙間に栓を入れてつなぎ合わせていきます
(出典 : https://www.youtube.com/watch?v=W1pvUlQgYtk)
栓が打ち込まれるごとに徐々に木材が引きつけられていき
(出典 : https://www.youtube.com/watch?v=W1pvUlQgYtk)
ついにぴったりと収まりました
(出典 : https://www.youtube.com/watch?v=W1pvUlQgYtk)
いやー見事です!まったく隙間がなくぴったりと組み合わさっていてみているだけで気持ちがよくなりますね
(出典 : https://www.youtube.com/watch?v=W1pvUlQgYtk)
この二つの木材はもはや「一本同体」!両端から持ち上げることも、クレーンで吊りあげることも可能です!
(出典 : https://www.youtube.com/watch?v=W1pvUlQgYtk)
別の隙間に栓を入れることで解体が可能。
(出典 : https://www.youtube.com/watch?v=W1pvUlQgYtk)
この動画を見た海外の人は様々な反応をしています。
・今まで見た中で一番満足のいくものだったよ
・この動画は俺の2時間を奪った責任を取ってくれ
・これは猫の動画見るより時間食い虫だな
・持ち上げた時のキイキイ言う音が好きだ
・「組み合わせた後接着剤つけるんだよね?」「そうは見えなかったね。日本の伝統的な建具のように、取り外しができるようになってるんだと思うよ。」
・日本の木造建築はただ素晴らしいよ!
・日本のMANGAより良いねHAHAHA
・美しい継手だけどなんでこんな細いまな板を作ってるんだ?
・日本のあの狂った継手をやってみたよ。
https://www.youtube.com/watch?v=uI09dc-l414
・「日本のような木材資源の少ない島国だからこその技術だろうね。ヨーロッパや中国では木材加工の技術を開発する時間や労力を割くよりもただ大きい木を探しに行けばいいからね」「すげー、そんな考え方しなかったぜ」「こういう冴えたやつがいるからネットはやめらんないぜ!」「日本はそんなに木材資源少ないわけじゃないぞ」「えっ?」
(引用 : http://redd.it/2skwh0 http://redd.it/2rmsg6)
などと海外の人らしい個性的な意見がいろいろと出ていましたが、二つの木材の接合部が少しの隙間もなく組み合わさるように刻まれた職人のすこぶる精確な仕事に、みな驚きと称賛の声をあげていました。また、木材が組み合わさりぴたりとはまった際の美しさはやはり万国共通で、「一番の見どころはとんかちの最後の一振りだ」と言っている人もいました。
この動画を投稿している小林建工さんは、釘金物を使わずに木と木を組み合わせる素晴らしい日本建築の技術を後世に残していきたいという思いがあります。その一つの方法としてYouTubeに様々な建築の様子を投稿しています。その中の一つが海外の人の目にとまり大きな話題となりました。今回紹介した金輪継の動画以外にも興味深い動画がたくさんありますので皆さんもぜひ見てみてください。
小林建工HP
http://www.kobayashikenkou.jp/
小林建工[YouTube]日本の伝統建築の継承・技術を繋ぐために
Be the first to comment on "日本の伝統的な建築技法が海外で話題に!"